8月のことば
「風が吹く 仏きたまう けはいあり」 東京から宮城に戻り 25 年の年月が過ぎました。 当時お世話になった方々と会う機会もめっきり減って、久しぶりにお会いする時には、悲しい再会ということも増えてきました。 6 月のこと。 旧知のお寺から手紙が届き、「 T さんも早目の住職交代の連絡かな?」などと想像しながら文面を見ると、本人が亡くなったとのしらせ。葬儀の日時を知らせる連絡でした。 年齢もまだ若く、患っているとも聞いていませんでしたので、状況を受け入れられず、何度も何度も文面を読み返しましたが … 。 葬儀当日、穏やかな表情の T さんに「またね」との言葉をかけ、お念仏を称え、お別れしました。 今年の夏はTさんを偲び、Tさんのように優しい穏やかな音色の風鈴をもとめ吊るしている。 優しい音色を耳にするたびに、Tさんがそばにいるように感じる。