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11月のことば

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  「阿弥陀佛と申す人こそたのもしき 後の世までの友と思えば」 ある SNS では、自らが過去に投降した記事をもとに、何年前の今日はどこそこいたとか、何年前の今日はどこそこで何をしていたかなどを教えてくれます。 10 月のある日のこと。その日の6年前、私は法話をさせていただくご縁をいただき、長崎県の上五島を訪れていました。 当時、上五島に行くのには、仙台空港から飛行機を乗り継ぎ長崎空港まで行き、長崎空港から長崎港まではバスに揺られ、長崎港からは船に乗り上五島の港まで行くという道のりでした。 話す法話も「ちゃんと聞いてもらえるだろか?お念仏を称えていただけるだろうか?」と不安ながら、その前に、 「飛行機は時間通り到着するのだろうか?」、「バス乗り場はすぐにわかるだろうか?」、「船にはちゃんと乗れるのだろうか?」、「ちゃんと就航するのだろうか?」などなど … 。未踏の地への訪問はやはり不安が募ります。 でも、行き先に知り合いや友人が待っていてくれることを思うと、ホッと不安な気持ちも払拭でき、とても心強く勇気づけられます。   先日、亡くなられた O さんのお父さん。亡くなられた当初のご家族は、「お父さん、大丈夫かな?」「迷ったりしないかな?」ととても不安気な様子でした。 しかし、誰もが救われる阿弥陀さまのお救いをしっかりと受け止められ、晴れやかな様子でお念仏をお称えされていました。 「きっと、先立った婿さんも待っていてくれますよね」 涙の中にも笑顔が溢れるこの世のお別れでした。 同じお念仏の信仰を持つ人は、共に阿弥陀さまに救われ、同じ極楽浄土に救われ、再会を果たすことが出来ます。 お念仏の信仰がある人にとって、この世の死は終着点ではなく、次の世のスタートです。 懐かしいあの方とも、愛しいあの方ともまた逢えるよう、日々お念仏をお称えしましょう。ナムアミダブツ