9月のことば
「あの人の死は この世の無常と かの岸への道を 示してくれている」 8月・9月のふた月は、お盆・お彼岸と続くので、一年の中でも特に先立たれた人々が偲ばれる季節です。 あの人の横顔もこの人のしぐさも普段以上に脳裏に浮かびます。 思いがけず胸いっぱいになったり、辛くなってしまうこともあるけれど、大切な人を想うからこそ、その人の死を、我がことと受け止めたい。 この世が無常であることは中々受け入れがたいけれど、あの人自身が身をもって、かの岸への道を示してくれている。 いつのまにか夏空から変わってしまった秋の夕空を眺めながら、お念仏を称えたいと思う。