5月のことば
「心から ‟ありがとう” の言える 私でありたい」
汗ばむ陽気の日も増えてきました。如何お過ごしでしょうか。
まだ寒さが残る3月のお彼岸。3年ぶりにあるお寺さんへ法話に伺いました。当日は生憎の天候ながら、コロナ感染の落ち着きも相まって多くの檀家さんがお集まりで、久しぶりの光景になんだか嬉しくなりました。
無事、法話を終え、法要終了後に案内していただきながら本堂内を参拝していると、供えられているお供物(菓子)に目が留まりました。
その菓子は梅の花の形をしたピンク色と白色の2個の最中で、全てのお像に供えられています。以前に見たことがあるような気がして記憶をさかのぼると、あの高級和菓子店の最中によく似ています。
でも、大概の寺で供える菓子は、落雁であったり砂糖菓子であったり、食べることを想定せず、月日が経っても見栄えが悪くならないものをあげるのが一般的です。
まさか、と思いながら確認すると、やはりその最中は、まぎれもない高級菓子店の最中でありました。驚く私に住職は、「仏さまやご先祖さまには、自分が食べたいような上等なものを供えるべきでしょう」と事も無げに答えられました。
お供えはこの住職が言う通り、誰かに見せるものでも、飾ればよいだけのものではないですね。仏さまや大切な人に食べてもらいたいもの、供えたいもの、そのような物を差し上げる。仏さまや亡き人への想いを体現するだけですものね。ごく当たり前のことですが、どこかに忘れていた大切なことに気付かされました。
先立たれた大切な人だけではなく、生活の中で接する多くの人々に対しても全く同じですね。「ありがとう」、「ごめんなさい」、「おはよう」、「おやすみ」、「いってらっしゃい」、「おかえりなさい」
心から「ありがとう」の言える私でありたいですね。
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