おてらからのおたより  ―平成25年12月のことばー

 「時が経つのが早いと思うのは、人生というものが解ってきたからだ」

♪今年の汚れ、今年のうちに♪

いつのまにか、このフレーズを耳にする季節となりました。何かと気忙しい時期ですが、年末のお掃除の合間に一息入れて、お茶でもすすりながら、今年はどんな一年だったかを振り返ってみましょう。皆さんにとってはどんな一年でしたか?

私の一年は、確実に年を重ねていることを実感する一年でありました。日頃から疲れが溜まると、目がピクピクと痙攣することがある私。ある時、あまりにもその痙攣が酷いので眼科に行ってみたら、“老眼”との診断。「え~?」とショックの私に、お医者さんは「四〇過ぎてんでしょ?普通ですよ」とのこと。そう言えば最近、近くから遠く、遠くから近くを見ても、カメラがピントを合わすように、すぐには見えないこともあるし、辞書などの小さい字は目を離さなきゃ見えない。小さい頃、縫い物をしていたお婆さんに、良く針に糸を通してくれと頼まれ、その頃は何でこんな簡単なことを頼むんだ?と思っていましたが、いざ自分が老眼になってみると…。

そんな婆さんも亡くなって丸十六年。今年十七回忌を迎えました。 “老いるということは自らが老いていることを自覚出来ないことだ”と言いますが、正に、我が身に積もる老いを忘れていました。

以前、このおてらからのおたよりも「字がちゃっこくて見ずらい」と言われたことがありました。老眼に仲間入りした来年は早速対応策を講じたいと思います。時が経つ速さは待ったなし。どんなに忙しくともお念仏を忘れずに。今年一年、大変お世話様でした。健やかな新年をお迎えください。                    合掌

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