7月のことば

 

夢を見て 熟考している間に、時は過ぎ去る。(アルフレッド・アドラー)」

  梅雨入り前の気温が高かったせいか、昨年よりも10日以上も早く蓮の開花シーズンが始まりました。今年も優美な花が、檀家さんや参詣者など多くの人々を楽しませてくれています。

 










 
これからの時期、寺では施餓鬼会(せがきえ:餓鬼道に堕ちてしまった餓鬼たちに施しをし、積んだ功徳をご先祖に振り向ける法要)や盂蘭盆会(うらぼんえ:いわゆるお盆。過去七代のご先祖を供養する法要)が催され、一年のうちで最も多くの参詣者が訪れます。そんな参詣者の中には毎年蓮の花を楽しみにしている方も多くいます。

 手塩にかけた蓮が次々と咲いてくれるのはとても嬉しいのですが、咲くペースの早さに施餓鬼会や盂蘭盆会の時期には蓮の花のシーズンが終わってしまうのではないかと、いま若干の不安を感じています。

 そんな心配をしても何の徳にもならず、憂いでも如何ともし難く、なるようにしかならないのは分かっているのだけれども、人間の感情は1+1=2とは中々割り切れませんね。

自分の捉え方ひとつで余計なストレスを抱えていることに気付かされます。

 今月のことばは、心理学の父と称されるアドラーの言葉。

「夢を見て 熟考している間に、時は過ぎ去る。」

 雨の日には雨を恨むのではなく、雨の日に出来ることをすればいいのに、いつまでも雨を恨めしいと思いがちです。半年後の受験に失敗したら今度の健康診断で何か引っかかったらあの時こうしておけば、などなど、憂いでも現状は何一つ変わりませんし、時は待ってくれません。

 そんな余計なものを背負いこまないように、猫背にならずに胸を開いて、新鮮な空気をたくさん吸って、暑さや繁忙で心も体も疲弊する時期を乗り切りましょう。

 

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