4月のことば

 


 



「水滴も やがて水瓶を 満たす(法句経)」

春を迎え、入学式や入社式で真新しいスーツ姿の人たちを多く目にします。陽気と相まって世の中が晴れやかにも見えますが、私はこの季節を迎えると、志望高校に合格できず辛かったことを思い出します。

当時は自らを夢破れた敗者のように思い、世の中の人がみな、私を憐れんでいるような気がしました。通学のために親元を離れて暮らし始め、週末に電車で帰省するのですが、途中の車内から入学できなかった高校が見えるために、しばらくはその高校が見えない側に座るほどでした。

でも、あの時の悔しい思いや辛い経験は、今の肥やしになっています。親元を離れて暮らした経験は今でも役立っていますし、希望通りにいっていたならば経験できなかったことを沢山経験出来ました。

今は空っぽに思える水瓶も、少しでも・僅かでも・歩み続けていれば、いつか一杯になる時が来ます。

 

お念仏も称え続けることが大切です。

中には悲しさや辛さから称えている人もいるかもしれません。

でも、先立たれた方が導いてくれたお念仏を称え続けることで、いつか水瓶が溢れんばかりの幸せな再会を果たすことが出来ます。

「水滴も やがて水瓶を 満たす」

日々のお念仏を大切に。

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