9月のことば
「思いは見えないけれど 思いやりは見える (宮澤章二)」
四半世紀ほど前に坊さん仲間から、私が話す日本語のおかしさを指摘されたことがありました。思わぬ指摘と無学さを恥じて、「正しい言葉の使い方」というような類いの本を数冊読み漁りました。
その中で最も記憶に残ったのが「他人事」という言葉で、「たにんごと」ではなく「ひとごと」と読むのが正しいと学びました。
以来、気をつけるようにしていますが、昨今のテレビやマスメディアでは、むしろ「たにんごと」と耳にすることの方が多いように感じます。
この「たにんごと」と同じように、以前には無かった「自分事」(じぶんごと)という言葉も良く耳にするようになりました。
この「自分事」という言葉が生まれた背景には、本来「わがこと」と受け止めるべきことを、「われ関せず」と他人事にしてしまうようになってしまったことがうかがえます。
マザーテレサは、「愛情の反対は無関心」と言っています。
熊本やベネゼエラ・コロンビアの地震、千葉や福井などの水害、チベットの土石流など、心を寄せるべき災害が沢山起きています。
思いを寄せるだけではなく、自分事として見える形で心を寄せたいものです。
今月は秋のお彼岸。
亡き人への思いも、見える形で。

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